「SoC (System on a Chip)」の版間の差分
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2014年10月7日 (火) 07:11時点における版
SoC(読み:えす・おー・しー、語源:System on a Chip)とは、いわゆるワンチップマイコンのことである。「マイコン」という単語が古臭さを醸し出していたためリネーム商法の対象になったものと思われる。
SoCのほぼ中心にあるのはCPUであるためスマートフォンのスペック表などでは一般人にも何となく伝わる「CPU」と記載されていることも多い。
概要
SoCとは、ある装置やシステムを構築するのに必要な機能をほぼすべて1つの半導体チップに詰め込んだ物のことである。
「これらを積んでいればSoC」という明確な定義はないが、多くの場合はCPUやGPU、メインメモリ、SATAやUSB、LANなどといった各種インターフェースのコントローラーなどを1チップに詰め込んだ「ほぼパソコンのマザーボードに必要なパーツが一通り刺さった状態」を再現したような半導体チップである。よって、SoCと呼ばれる半導体チップの足に電源やディスプレイ、USB端子などハンダ付けすれば立派なパソコンの出来上がったりする。
基本的にプリント基板上で複数の半導体を繋ぐより、半導体内部で配線を完結させる方が省電力化できるため、バッテリー持ちの悪いことで有名なスマートフォンなどでは少しでも性能を良くしようと99.9999%がSoCを採用している。
SoCの利点と欠点
利点
- 小型化
- 半導体に詰め込むので小さくなる。
- 高速化
- 半導体に詰め込むので配線が短くなり高速になる。
- 省電力化
- 半導体に詰め込むので配線が短くなり省電力になる。
- 低コスト化
- 半導体に詰め込むのでパーツ数の削減で製造コストは安くなる。なお、何でもかんでも詰め込みすぎて半導体チップのサイズが大きくなり、その結果として歩留まりが絶望的に悪化するケースもあり、一概に安くなるとは言えない。
欠点
- 急な仕様変更には対応できない。
- 自作PCのような感じで半導体チップを分解して中身を差し替えるとか無理なのは当たり前の話である。
- 高コスト化
- 製造コストは下がることが多いが、設計コストは上がることが多い。半導体チップが複雑化するので当たり前の話である。たくさん売れれば量産効果がアホみたいに効くので低コスト化を実現できるが、たくさん売れないと悲惨なことになる。
主なSoC
- 1Chip MSX - MSXアソシエーションが開発したSoC版のMSXである。
- Sega 315-6123 - セガが開発したSoC版のメガドライブである。日本では未発売であり一見するとパチモノ風のメガドライブ3などに搭載されている。
- ARM - かつて英国の国民機であったBBC MasterのSoC版である。今やスマホには欠かせない存在となっている。
関連項目
- シングルボードコンピューター
- SOC - 曖昧ページ