「SoC (System on a Chip)」の版間の差分

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== 概要 ==
 
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SoCとは、ある装置やシステムを構築するのに必要な機能をほぼすべて1つの[[半導体チップ]]に詰め込んだ物のことである。
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SoCとは、「ある装置」や「あるシステム」を構築するのに必要な機能をほぼすべて1つの[[半導体チップ]]に詰め込んだ物の総称である。
  
「これらを積んでいればSoC」という明確な定義はないが、多くの場合は[[CPU]]や[[GPU]]、[[メインメモリ]]、[[SATA]]や[[USB]]、[[LAN]]などといった各種[[インターフェース]]の[[コントローラー]]などを1チップに詰め込んだ「ほぼ[[パソコン]]の[[マザーボード]]に必要なパーツが一通り刺さった状態」を再現したような[[半導体チップ]]である。よって、SoCと呼ばれる[[半導体チップ]]の[[足]]に[[電源]]や[[ディスプレイ]]、[[USB端子]]など[[ハンダ付け]]すれば立派な[[パソコン]]の出来上がったりする。
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「これらを積んでいればSoC」という明確な定義はないが、多くの場合は[[CPU]]や[[GPU]]、[[メインメモリ]]、[[SATA]]や[[USB]]、[[LAN]]などといった各種[[インターフェース]]の[[コントローラー]]などを1チップに詰め込んだ「ほぼ[[パソコン]]の[[マザーボード]]に必要なパーツが一通り刺さった状態」を再現したような[[半導体チップ]]である。よって、SoCと呼ばれる[[半導体チップ]]の[[足]]に[[電源]]や[[ディスプレイ]]、[[USB端子]]などを[[ハンダ付け]]すれば立派な[[パソコン]]の出来上がったりする。
  
基本的に[[プリント基板]]上で複数の[[半導体]]を繋ぐより、半導体内部で配線を完結させる方が省電力化できるため、バッテリー持ちの悪いことで有名な[[スマートフォン]]などでは少しでも性能を良くしようと99.9999%がSoCを採用している。
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基本的に[[プリント基板]]上で複数の[[半導体]]を繋ぐより、半導体内部で配線を完結させる方が省電力化できるため、[[バッテリ]]持ちの悪いことで有名な[[スマートフォン]]などでは少しでも性能を良くしようと99.9999%がSoCを採用しており、また各社「どれたけワンチップ化」されているかを競っている。たとえば2014年の市場では「SoCの中に[[LTE]]の[[モデム]]が含まれるか」が性能の境目といわれた。
  
 
== SoCの利点と欠点 ==
 
== SoCの利点と欠点 ==
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*: 半導体に詰め込むので配線が短くなり省電力になる。
 
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* 低コスト化
 
* 低コスト化
*: 半導体に詰め込むのでパーツ数の削減で製造コストは安くなる。なお、何でもかんでも詰め込みすぎて半導体チップのサイズが大きくなり、その結果として歩留まりが絶望的に悪化するケースもあり、一概に安くなるとは言えない。
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*: 半導体に詰め込むのでパーツ数の削減で製造コストは安くなる。なお、何でもかんでも詰め込みすぎて半導体チップのサイズが大きくなり、その結果として[[歩留まり]]が絶望的に悪化するケースもあり、一概に安くなるとは言えない。
  
 
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*: [[自作PC]]のような感じで半導体チップを分解して中身を差し替えるとか無理なのは当たり前の話である。
 
*: [[自作PC]]のような感じで半導体チップを分解して中身を差し替えるとか無理なのは当たり前の話である。
 
* 高コスト化
 
* 高コスト化
*: 製造コストは下がることが多いが、設計コストは上がることが多い。半導体チップが複雑化するので当たり前の話である。
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*: 製造コストは下がることが多いが、設計コストは上がることが多い。半導体チップが複雑化するので当たり前の話である。たくさん売れれば[[量産効果]]がアホみたいに効くので低コスト化を実現できるが、たくさん売れないと悲惨なことになる。
  
 
== 主なSoC ==
 
== 主なSoC ==
* [[1Chip MSX]] - MSXアソシエーション
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* [[ARM]] - かつて[[英国]]の[[国民機]]であった[[BBC Master]]のSoC版である。今や[[スマホ]]には欠かせない存在となっている。
* [[Sega 315-6123]] - [[セガ]]が開発したSoC版の[[メガドライブ]]である。日本では未発売で一見するとパチモノ風の[[メガドライブ3]]などに搭載されている。
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* [[1Chip MSX]] - MSXアソシエーションが開発したSoC版の[[MSX]]である。
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* [[Sega 315-6123]] - [[セガ]]が開発したSoC版の[[メガドライブ]]である。日本では未発売であり一見すると[[パチモノ]]風の[[メガドライブ3]]やセガトイズの幼児向け家庭用ゲーム機などに搭載されている。
  
 
== 関連項目 ==
 
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* [[SOC]] - 曖昧ページ
 
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== 参考文献 ==
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2020年3月6日 (金) 09:14時点における最新版

SoC(読み:えす・おー・しー、語源:System on a Chip)とは、いわゆるワンチップマイコンのことである。「マイコン」という単語が古臭さを醸し出していたためリネーム商法の対象になったものと思われる。

SoCのほぼ中心にあるのはCPUであるためスマートフォンのスペック表などでは一般人にも何となく伝わる「CPU」と記載されていることも多い。

概要[編集 | ソースを編集]

SoCとは、「ある装置」や「あるシステム」を構築するのに必要な機能をほぼすべて1つの半導体チップに詰め込んだ物の総称である。

「これらを積んでいればSoC」という明確な定義はないが、多くの場合はCPUGPUメインメモリSATAUSBLANなどといった各種インターフェースコントローラーなどを1チップに詰め込んだ「ほぼパソコンマザーボードに必要なパーツが一通り刺さった状態」を再現したような半導体チップである。よって、SoCと呼ばれる半導体チップ電源ディスプレイUSB端子などをハンダ付けすれば立派なパソコンの出来上がったりする。

基本的にプリント基板上で複数の半導体を繋ぐより、半導体内部で配線を完結させる方が省電力化できるため、バッテリ持ちの悪いことで有名なスマートフォンなどでは少しでも性能を良くしようと99.9999%がSoCを採用しており、また各社「どれたけワンチップ化」されているかを競っている。たとえば2014年の市場では「SoCの中にLTEモデムが含まれるか」が性能の境目といわれた。

SoCの利点と欠点[編集 | ソースを編集]

利点[編集 | ソースを編集]

  • 小型化
    半導体に詰め込むので小さくなる。
  • 高速化
    半導体に詰め込むので配線が短くなり高速になる。
  • 省電力化
    半導体に詰め込むので配線が短くなり省電力になる。
  • 低コスト化
    半導体に詰め込むのでパーツ数の削減で製造コストは安くなる。なお、何でもかんでも詰め込みすぎて半導体チップのサイズが大きくなり、その結果として歩留まりが絶望的に悪化するケースもあり、一概に安くなるとは言えない。

欠点[編集 | ソースを編集]

  • 急な仕様変更には対応できない。
    自作PCのような感じで半導体チップを分解して中身を差し替えるとか無理なのは当たり前の話である。
  • 高コスト化
    製造コストは下がることが多いが、設計コストは上がることが多い。半導体チップが複雑化するので当たり前の話である。たくさん売れれば量産効果がアホみたいに効くので低コスト化を実現できるが、たくさん売れないと悲惨なことになる。

主なSoC[編集 | ソースを編集]

関連項目[編集 | ソースを編集]