「.fbxファイル」の版間の差分
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− | * | + | ** [[XNA]]ではFBX 6.0 (FBX 2006)しか扱えなかったが、MonoGameではFBX 7.4 (FBX 2014)まで扱える(2015年12月22日時点の調査)。 |
− | * | + | ** FBXの1単位(たとえば1mm)がMonoGameの1.0fに相当する。当初-1.0f〜1.0fの座標系で検証したのでモデルが表示されていないのかと勘違いした。デカすぎて見えなかっただけでした。 |
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− | * | + | ** 基本的にはMonoGameとまったく同じ。 |
− | * | + | ** FBX 6.0 (FBX 2006)などの古い形式が読めない。そのような場合はFBX公式サイトで配布している「FBX Converter」で「FBX 7.3 (FBX 2013)」に変換するとよい。 |
=== 作成 === | === 作成 === | ||
* [[Fusion 360]] | * [[Fusion 360]] | ||
− | * | + | ** 個人利用無償の3Dモデリングソフトウェア |
− | * | + | ** 3Dプリンタ特化型のモデラーなのでテクスチャなどという軟弱な概念はない。色を付けたければ部品を分ける。 |
− | * | + | ** 作成したデータはA360というクラウドストレージに独自形式で保存される。データ詳細を開いて「fbxにエクスポート」を選ぶと数秒後にメールで送られてくる。 |
− | * | + | ** 個人レベルでは間違いなく最強。 |
* [[SketchUp]] | * [[SketchUp]] | ||
− | * | + | ** 無償(Make)および有償(Pro)の3Dモデリングソフトウェア |
− | * | + | ** 有償版はfbxの保存のみ可能。読込には対応しない(無償版は保存も不可)。[[.skpファイル]]で保存編集し最終的にfbxでエクスポートするかたちになる。 |
− | + | ** 無償版でも有償版でも[[daeファイル]]は吐ける。ただし強制的にインチ単位に変換される。dae(インチ)からfbx(ミリ)に変換すると「[[浮動小数点数の丸め誤差]]」で[[モデル]]が破綻する。 | |
− | + | ** SketchUp Pro有償版を買えないのであれば[[Fusion 360]]を使った方が幸せになれる。 | |
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+ | * [[3D座標系]] | ||
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[[category:3DCG]] | [[category:3DCG]] |
2020年4月9日 (木) 08:00時点における最新版
.fbxとは、Alias社(現:Autodesk)がオープンソースとして策定した3Dモデルを格納するためのファイルの拡張子である。
概要[編集 | ソースを編集]
3Dモデルに関するファイルフォーマットはプロプライエタリなものが主流であり、それらを勝手にリバースエンジニアリングしたのばかりであった。そこへ颯爽と登場したのがオープン仕様の「fbx形式」であった。
.objなどが3Dモデルだけなのに対して、.fbxでは複数のモデルを格納でき、またアニメーションなども格納できる。つまりモデルではシーンをまるごと格納できる。
fbxはものすごい勢いで進化しておりバージョンがいっぱいある。古いSDKを使っているモデラーなどでは最近のファイルが読めないことも多い。
公式にSDKが公開されており、最新仕様への対応などの互換性の観点から可能であればこれを使うことが望ましい。
テキスト形式はJavaScript(JSON)に似ている。 以下にヘッダ部の抜粋を掲載する。
; FBX 6.1.0 project file
; Copyright (C) 1997-2008 Autodesk Inc. and/or its licensors.
; All rights reserved.
; ----------------------------------------------------
FBXHeaderExtension: {
FBXHeaderVersion: 1003
FBXVersion: 6100
CreationTimeStamp: {
Version: 1000
Year: 2009
Month: 1
Day: 17
Hour: 13
Minute: 7
Second: 5
Millisecond: 958
}
Creator: "FBX SDK/FBX Plugins version 2009.3"
OtherFlags: {
FlagPLE: 0
}
}
主なフォーマット[編集 | ソースを編集]
- FBX 6.x - FBX 2006, FBX 2009, FBX 2010
- FBX 7.1 - FBX 2011
- FBX 7.2 - FBX 2012
- FBX 7.3 - FBX 2013
- FBX 7.4 - FBX 2014
主な対応アプリ[編集 | ソースを編集]
利用[編集 | ソースを編集]
- MonoGame
- ゲーム開発用のフレームワーク。
- fbxファイルを読み込む機能が標準で用意されている。
- XNAではFBX 6.0 (FBX 2006)しか扱えなかったが、MonoGameではFBX 7.4 (FBX 2014)まで扱える(2015年12月22日時点の調査)。
- FBXの1単位(たとえば1mm)がMonoGameの1.0fに相当する。当初-1.0f〜1.0fの座標系で検証したのでモデルが表示されていないのかと勘違いした。デカすぎて見えなかっただけでした。
- Unity
- 基本的にはMonoGameとまったく同じ。
- FBX 6.0 (FBX 2006)などの古い形式が読めない。そのような場合はFBX公式サイトで配布している「FBX Converter」で「FBX 7.3 (FBX 2013)」に変換するとよい。
作成[編集 | ソースを編集]
- Fusion 360
- 個人利用無償の3Dモデリングソフトウェア
- 3Dプリンタ特化型のモデラーなのでテクスチャなどという軟弱な概念はない。色を付けたければ部品を分ける。
- 作成したデータはA360というクラウドストレージに独自形式で保存される。データ詳細を開いて「fbxにエクスポート」を選ぶと数秒後にメールで送られてくる。
- 個人レベルでは間違いなく最強。
- SketchUp
- 無償(Make)および有償(Pro)の3Dモデリングソフトウェア
- 有償版はfbxの保存のみ可能。読込には対応しない(無償版は保存も不可)。.skpファイルで保存編集し最終的にfbxでエクスポートするかたちになる。
- 無償版でも有償版でもdaeファイルは吐ける。ただし強制的にインチ単位に変換される。dae(インチ)からfbx(ミリ)に変換すると「浮動小数点数の丸め誤差」でモデルが破綻する。
- SketchUp Pro有償版を買えないのであればFusion 360を使った方が幸せになれる。