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2019年9月25日 (水) 02:26時点における最新版
Mantle(読み:まんとる)とは、AMDが発表したゲーム向けの低レベルなAPIである。
概要[編集 | ソースを編集]
MantleはAMDが2013年9月27日に米国ハワイで開催した技術説明会「GPU 14 Tech Day」で発表されたもので、大雑把に言うとOpenGLやDirect3Dと同様(競合)する3D専用API群である。イメージとしては遥か昔Direct3Dに次々と駆逐されたPowerVRのSuper Graphics LibraryやVoodooのGlideなどとほぼ同じ発想である。
なぜ今更そんなものを出してきたかというと、RadeonがPlayStation 4やXbox Oneと言った家庭用ゲーム機を制圧・統治したためだという。Mantleは上記の家庭用ゲーム機たちに共通するAPIを整備し、かつPCでも同様に使えるようにしようという発想である。つまり「Mantleを使えば家庭用ゲーム機からPCへの移植が捗る」とAMDは主張している。
速度[編集 | ソースを編集]
OpenGLのようにCADからゲームまで幅広くサポートする汎用的な作りではなく、Mantleはあくまでもゲームに特化しているため、AMDの発表した公称値では競合するOpenGLやDirect3Dの9倍もの速度を安定して叩き出せるという。
互換性[編集 | ソースを編集]
いわゆる初期化ルーチンなどは汎用性がないが、シェーディング言語にはHLSLをベースに魔改造したものを採用しているため移植性もそんなに悪くないという。
その後[編集 | ソースを編集]
当然のようにNVIDIAのGPUでは使えない。ただしAMDは「技術的には他社製品でも利用可能であり、要望があれば他社にも技術提供する」と述べていた。
その思想は「DirectX 12」へと受け継がれ、それに続くかたちでAppleのMetalやKhronosのVulkanなども登場した。これによりAMDだけでなく、NVIDIAやIntelの製品でも利用できるようになった。
業界への影響[編集 | ソースを編集]
Mantleから始まり、DX12、Metal、Vulkanという流れはソフトウェア業界に大きな地殻変動をもたらした。
従来はプログラマーからは不透明であった「リソースの管理」や「コマンドバッファの構築」などをすべてアプリケーション側で面倒を見る必要がでてきたことにより、3DCGやGPUに精通した「優秀なプログラマー」が必須になったのだ。
ゲーム業界ではゲームエンジンが急速に普及したことで「DirectXは一握りの優秀なゲームエンジン開発者だけが触るもの」という風潮ができあがっていたため問題にはならなかった。
一方で3DCADなどの業務用ソフトの世界では技術者の確保ができず急速に淘汰が進んだ。とくにアップルが「OpenGLを廃止してMetalを強制する」と発表したことで激震が走った。これによりオートなんたらという某大手企業の製品もマイナーなソフトは次々と製造終了となった。