ARM Cortex-A55

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ARM Cortex-A55(読み:こぉーてっくす・えーごーごー)とは、2017年5月にARMが発表したCPUコアである。

概要[編集 | ソースを編集]

Cortex-A55は2017年5月30日に台湾で開催されたCOMPUTEXの会場でCortex-A75Mali-G72などと共に発表された。

いわゆる高効率コアと呼ばれる製品であり、性能は高くないが省電力であるという特徴があります。

Cortex-A55は低消費電力を実現した64ビットプロセッサで主にスマートフォンタブレットなどの携帯端末向けに最適化されています。これらの用途向けの製品はARM Cortex-A75ARM Cortex-A76と組み合わせてbig.LITTLE構成にされていることが多いです。

Cortex-A55は前世代のCortex-A53と比較して、処理性能が向上し、さらに低消費電力を実現しています。

また、Cortex-A55は、ARMの新しい拡張命令「ARM Helium」に対応しており、主に人工知能で使われるの演算を高速に処理することができます。

Cortex-A55が実際に製品化は2019年ごろからで、このあたりからAmlogic S905X3などが続々登場した。

従来からの変更点[編集 | ソースを編集]

まずハードウェア的には従来のCortex-A53などの旧シリーズとは互換性が全くない。マイナーチェンジではなくメジャーアップデートであり根本から全面刷新となっている。旧コアと新コアを混在させることもできない。

マルチコアの繋ぎ方[編集 | ソースを編集]

旧来の「big.LITTLE」に代わり、Cortex-A75/A55では「DynamIQ」が初搭載された。 まず、big.LITTLEでは1クラスター最大4コアであったが、DynamIQでは1クラスター最大8コアになっている。また人工知能動画コーデックなどの機能特化型のコプロセッサ的なコアクラスターに含めることができるようになった。

命令セットの刷新[編集 | ソースを編集]

Cortex-A75/A55では新命令セット「ARMv8.2」が採用されている。 主にNEON命令ディープラーニング向けの拡張命令が追加された。

電力効率の向上[編集 | ソースを編集]

電力効率が従来比2.5倍に向上したとしている。何と比較しているのかは知らん。 これにより超低電圧SoCを作ればCortex-Mシリーズが主流のIoT機器にも使えるとしている。

RAS機能の追加[編集 | ソースを編集]

Cortex-A55では故障や障害を検知するRAS機能がサポートされ、キャッシュメモリECCやデータポイズニングなどの機能が追加された。

これらは一般的にハイエンドサーバー向けCPUに搭載される機能だが、Cortex-A55のような超低電圧CPUに搭載してきたのはそのような用途ではなく「車載」を意識したものだと思われる。つまり「自動運転」だろう。

関連項目[編集 | ソースを編集]