Intel 80186(通称186)とは、1982年6月にインテルが発表した16ビットのCPUです。

同年2月に先行発表されていたIntel 80286がイケイケドンドンの新機能路線なのに対して、こちらは「8086のワンチップかつ高速版」という位置づけでした。

基本的には8086のアーキテクチャをベースにしつつ、約10個の命令を追加し、性能改善が図られています。さらに、マイクロコントローラとしての機能を強化するため、クロックジェネレータ、割り込みコントローラ、タイマー、DMAコントローラなどの周辺回路をチップ上に集積しています。このためCPU単体というより、組み込み用のシステムオンチップ(SoC)に近い設計となっています。

80186は従来の8086よりも一部の命令の実行速度が約1.3倍と高速化されており、命令セットの互換性も保たれていました。

一方、物理的なソケットのピン配置(68ピン)は互換性がまったくありませんでした。これがあまりにも不評であったため後にNECから8086ピン互換(ソケット互換)にした「NEC V30」が発売しました。

パッケージ形状はCLCC(セラミックリードレスチップキャリア)が最初で、後にPLCCやQFP、PGAなどのパッケージも供給されました。

主に組み込み機器や当時はレアであったノートパソコンなどの特殊用途に使われました。

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