「IKVM.NET」の版間の差分
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== Javaバイトコードをネイティブコード化に変換する == | == Javaバイトコードをネイティブコード化に変換する == |
2012年7月11日 (水) 10:31時点における版
IKVM.NETとは、オープンソースにより開発が行われているMono及び.NET Framework上で実装されたJava仮想マシン(Java VM)を含むJavaの実装である。
過去にマイクロソフトが提供していたJ#のようなJava類似言語ではなく、OpenJDKをベースとした純粋なJavaの仮想マシン(Java VM)が.NETの仮想マシン(共通言語ランタイム)上で動作するという。
また、IKVM.NETにはJavaのバイトコード(classファイルおよびjarファイル)を.NETのマネージコード(DLLファイル)に変換するコンパイラーなどのJavaと.NETの相互運用のためのツールも含んでいる。なおプログラミング言語としてのJavaコンパイラー(javacコマンド)に相当するものは含まれていない。
そのほかに独自のJavaクラスライブラリなども含まれている。
目次
メリットとデメリット
.NETとJavaの2重の仮想化が行われるため速度面では不利だと言われている。 どの程度の差があるかは調査していないので何とも言えない。
一方で、C#やF#、Phalangerなどと同様に、.NETおよびJavaのライブラリなどをプログラミング言語レベルで一切意識せずに相互利用できる。
主な利用方法
Javaバイトコードを.NETマネージドコードに変換する
IKVM.NETに含まれる「ikvmc」コマンドを用いてJavaバイトコードをマネージドコードに変換できる。
Javaバイトコードをネイティブコード化に変換する
IKVM.NET自体の機能ではないが、IKVM.NETをもちいてJavaバイトコードをマネージドコードに変換したのち、MonoのAOTコンパイラをもちいてマネージドコードをネイティブコードに変換することができる。
なお、MonoのAOTコンパイラでコンパイルすると、プログラム起動用のマネージドコードなexeファイルと、そこから呼ばれるネイティブコードで出来たダイナミックリンクライブラリ(dllファイル)および共有ライブラリ(soファイル)が生成されるので、プログラムの起動にはMonoを必要とする。このおかげでネイティブコードなのにWindowsとLinuxの切り替えを考える必要がない。
歴史
IKVM.NET 7.0
OpenJDK 7 b147 ベース。
インストール
下記からzipファイルをダウンロードして展開する。
使い方
単純なJava実装として使う場合は、IKVMを展開したディレクトリ内のbinディレクトリにJavaのjavaコマンドに相当するikvm.exeコマンドがいるのでこれを叩くだけである。
$ cd bin
$ mono ikvm.exe
usage: ikvm [-options] <class> [args...]
(to execute a class)
or ikvm -jar [-options] <jarfile> [args...]
(to execute a jar file)
(以下略)
Monoで用いる場合はシェルスクリプトによるショートカットを用意しておくと便利。
$ echo '#!/bin/sh'$'\nexec mono $MONO_OPTIONS "/opt/ikvm-7.0.4335.0/bin/ikvm.exe" "$@"' > /opt/ikvm-7.0.4335.0/bin/ikvm
$ chmod 755 /opt/ikvm-7.0.4335.0/bin/ikvm
関連項目
- Mono - IKVM.NETとの統合が進められている。
- MonoDevelop - IKVM.NET公式の統合開発環境
参考文献