「Amlogic S905X3」の版間の差分

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'''Amlogic S905X3'''とは、2019年4月に[[Amlogic]]が発表した[[SoC]]である。
 
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主に[[ミドルレンジ]]向けの[[Android TV BOX]]に搭載されている。
 
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* https://www.cnx-software.com/2019/04/12/amlogic-s905x3-specifications-block-diagram/
 
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前作[[S905X2]]との大きな違いは「[[ニューラルエンジン]]」を搭載した点です。巷で話題の[[人工知能]]が高速に処理できるというやつです。ただ、こんなもので人工知能やる人はいなかったようで、後続の[[S905X4]]ではバッサリ削除されました。
  
 
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[[CPU]]は[[Cortex-A55]][[GPU]][[Mali-G31]][[ローエンド]]向けではあるが最新仕様となっている。メモリもDDR4-3200までサポートしている。CPUの周波数も2.0GHzと高い。Amlogicといえば[[Android TV BOX]]なので大きめの[[ヒートシンク]]を取り付ける前提なのだろう。
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前作もCortex-A53のくせに1.8GHzとバカみたいに周波数が高かったが、S905X3ではさらに上の2.0GHzとなっている。Cortex-A55といえば1.3GHzから1.5GHzが定番だがこいつは2.0GHzだ。さすがアメリカ製だ。
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さらに男らしいのが「[[サーマルスロットリング]]などという軟弱な概念はない」という点である。高負荷で熱くなっても性能は絶対に落とさない。たとえ熱暴走しようと前進あるのみ。[[PC]]ばりに冷やせということらしい。さすがアメリカ製だ。
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[[Amlogic]]といえばアメリカンマッスル仕様の[[Android TV BOX]]なので大きめの[[ヒートシンク]]や[[冷却ファン]]を取り付ける前提なのだろう。[[ファンレス]]かつ[[防水]]窒息ケースの[[スマートフォン]]など相手にしていないようだ。さすがアメリカ製だ。
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S905X3の[[GPU]][[Mali-G31]]となってる。
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とりあえず[[OpenGL ES 3.2]]も[[Vulkan]]も動く。
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[[メモリ]]はDDR4-3200までサポートしている。こんなローエンド製品でそんなハイスピードなの誰が使うんだよ。
  
マイク入力が8系統もある。オーディオミキサーなどへの搭載を想定しているのかもしれない。もしくは[[アレイマイク]]を搭載する[[会議システム]]的なものに内蔵する用途を想定しているのかもしれない。
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=== その他 ===
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その他の特徴としてはマイク入力が8系統もある。オーディオミキサーなどへの搭載を想定しているのかもしれない。もしくは[[アレイマイク]]を搭載する[[会議システム]]的なものに内蔵する用途を想定しているのかもしれない。
  
 
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== 関連製品 ==
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* [[Amlogic S905X2]]
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* [[Amlogic S905X3]]
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* [[Amlogic S905X3-B]] = [[ドルビー]]関連のデコーダーを搭載
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* [[Amlogic S905X4]] = [[AV1]]のデコーダーを搭載

2023年4月7日 (金) 12:50時点における最新版

Amlogic S905X3とは、2019年4月にAmlogicが発表したSoCである。 2020年4月ごろから搭載製品が出始めている。

概要[編集 | ソースを編集]

主にミドルレンジ向けのAndroid TV BOXに搭載されている。

前作S905X2との大きな違いは「ニューラルエンジン」を搭載した点です。巷で話題の人工知能が高速に処理できるというやつです。ただ、こんなもので人工知能やる人はいなかったようで、後続のS905X4ではバッサリ削除されました。

主な仕様[編集 | ソースを編集]

CPU Cortex-A55 (2.0GHz x4コア)
GPU Mali-G31 MP2
メモリ DDR3-2133, DDR3L-2133, LPDDR-2133,\n DDR4-3200, LPDDR4-3200
ビデオデコーダ H.265, VP9, AVS2, H.264
ビデオ出力 HDMI 2.1, HDCP 2.2
HDR HDR10, HDR10+, Dolby Vision, HLG, TCH PRIME
製造プロセス 12nm
パッケージ 14mm x 14mm BGA
その他 USB 3.0, PCI Express 2.0, マイク入力x8, 温度センサー内蔵

CPU[編集 | ソースを編集]

CPUは前作S905X2Cortex-A53であったが、S905X3ではCortex-A55になった。

前作もCortex-A53のくせに1.8GHzとバカみたいに周波数が高かったが、S905X3ではさらに上の2.0GHzとなっている。Cortex-A55といえば1.3GHzから1.5GHzが定番だがこいつは2.0GHzだ。さすがアメリカ製だ。

さらに男らしいのが「サーマルスロットリングなどという軟弱な概念はない」という点である。高負荷で熱くなっても性能は絶対に落とさない。たとえ熱暴走しようと前進あるのみ。PCばりに冷やせということらしい。さすがアメリカ製だ。

Amlogicといえばアメリカンマッスル仕様のAndroid TV BOXなので大きめのヒートシンク冷却ファンを取り付ける前提なのだろう。ファンレスかつ防水窒息ケースのスマートフォンなど相手にしていないようだ。さすがアメリカ製だ。

GPU[編集 | ソースを編集]

S905X3のGPUMali-G31となってる。 これは前作S905X2と同じ。

ローエンド向けではあるが最新仕様となっている。 とりあえずOpenGL ES 3.2Vulkanも動く。

メモリ[編集 | ソースを編集]

メモリはDDR4-3200までサポートしている。こんなローエンド製品でそんなハイスピードなの誰が使うんだよ。

その他[編集 | ソースを編集]

その他の特徴としてはマイク入力が8系統もある。オーディオミキサーなどへの搭載を想定しているのかもしれない。もしくはアレイマイクを搭載する会議システム的なものに内蔵する用途を想定しているのかもしれない。

主な採用製品[編集 | ソースを編集]

  • X88 Pro X3 - 2020年1月頃に発売したAndroid TV BOX

関連製品[編集 | ソースを編集]